何か調べ物をしていてあるホームページを訪れた時、あなたはどんな風にホームページを見ているでしょうか。どんな時に見やすいと感じ、どんな時に見づらいと感じるのでしょうか。
それをデータとして収集し、自分のホームページがどのように見られているのかをわかりやすくするツールがあります。それが『ヒートマップ』と呼ばれるものです。
出典:https://www.nngroup.com/articles/f-shaped-pattern-reading-web-content/
このように赤くなればなるほどその部分が多く見られており、青くなるほどその部分があまり見られていないことを示しています。
仕組みとしては、ホームページに訪れた人がマウスのカーソルをどのように動かしたかや、どの部分を多くクリックしたか等を基に得られたデータを、ヒートマップとして1枚の画像に表示してくれるのです。
海外ではそのヒートマップに対する研究が盛んで、さまざまな調査結果がまとめられています。今回はその中で興味深いものをいくつかご紹介したいと思います。
1.お客さんはホームページを『F』を描くように見ている
ある調査結果(※1)によれば、ホームページを訪れる人たちはアルファベットのFを描くように閲覧していることがわかってきています。
この画像が示す通り、お客さんはホームページをまず最上部のメニューもしくは大見出しから読みはじめ、少し下に読み進めた後で小見出しを見て、さらにホームページの下へと目を動かして閲覧していることが多いとわかります。
このデータから、ホームページの上部に重要な(読んでほしい)コンテンツをまとめておいたり、大見出しや小見出しをきちんと設定し、読んでもらいたいようなメリハリのある構成にすることが大切であるということがわかります。
このデータは非常に重要で、以下でご紹介する2,3のポイントの説得力も高めています。
2.ホームページでは最上部が最も多く見られている
こちらの調査結果(※2)によればホームページを訪れた人は、約80%の時間をホームページの上にあるメニューや大見出しの部分を見ることに費やしているということがわかってきています。
これは、多くのホームページで一番上に重要な情報(メニューや大見出し)をまとめていることから、無意識にホームページ上部に重要な情報がまとめられていることを体感しているユーザーたちが多く、その部分を調べることに時間を使っているものと考えられます。
逆に上部から下部に移動するにつれて、お客さんたちの閲覧時間はどんどん短くなるようです。
3.ホームページでは左側が最も多く見られている
さらに別の調査結果(※3)から、ホームページを右と左で割ったときに、ホームページの閲覧時間を左の部分を見るために全体の69%、右を見る時間に全体の30%を費やしていることがわかります。
基本的に文章は左から読むことが多いことも関係していると思われます。
1,2,3をまとめると、最終的には1でご紹介した『F』の部分に視線が集中することを理解したうえで、その部分にアピールしたい・アクセスしてほしい重要な情報をまとめて設置することで、お客さんにとって見やすく使いやすいホームページを構築することが可能だということです。
ビジュアルやイメージを重視してホームページを制作してくことも確かに重要ですが、これら調査結果を基に重要なコンテンツは『F』の位置に設置していくことが、ユーザビリティ(お客さんから見た使い勝手の良さ)の高いホームページを作り上げることが、非常に重要なポイントとなります。
これら情報を参考にしながら、見る人にとって見やすいホームアームページ作りを心がけましょう。
※1:https://www.nngroup.com/articles/f-shaped-pattern-reading-web-content/
※2:http://www.nngroup.com/articles/scrolling-and-attention/
※3:https://www.nngroup.com/articles/horizontal-attention-leans-left/