「最近、チラシを打っても1件も注文がないんだよな」
「フリーマガジンに広告出してるけど、月1-2件しか注文がこないよ」
これらは私が実際にクライアント様からお伺いしたことがあるご意見です。
もしかすると、このブログを読んでくださっている御社でも、同じようなご経験がおありになるのではないでしょうか。
もちろん、チラシや新聞をよく読んでいるユーザー層は一定数おり、Webよりもチラシの方が刺さる層というものも確実にまだ存在していると言えます。
特に福島の高齢者層に関しては、まだまだインターネットを利用しない方が多く、逆に新聞やテレビに慣れ親しまれている分、紙媒体のDMや折込チラシなど、直接手にとって読むことができるものの方が、訴求力が高いとも言えます。
しかし先述した通り、全体的に考えればチラシなどの紙媒体が以前よりも効き目が薄くなってきているというご意見も、確かに増えてきております。
今回はそう言った状況を踏まえ、様々なデータを基にお話しをさせていただければと思います。
チラシを打つ企業は減少傾向にある
それでは、まず日本全体のチラシの市場についてお話しさせていただきます。
折込チラシを打つ企業の予算は10年間(2008年から2018年)で約2,245億円減少しています。(6,156億円から3,911億円)
参照1:https://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0228-009767.html(2018年日本の広告費)
参照2:https://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2009013-0223.pdf(2008年日本の広告費)
つまりは、多くの企業・会社が、折込チラシを出さなくなってきているということです。
その理由として、大きく2つの理由が推測されます。
1:新聞の発行部数の減少(10年間で5,149万部から3,990万部へ)(日本新聞協会調べ)
2:出稿先がインターネットへ移行してきている
新聞の発行部数の減少に関しても、折込チラシの効果が出ないことも、インターネットの台頭が主な要因と考えられております。
最新のニュースをスマホで読む人も多くなってきており、さらにはほとんどの場合無料で読むことができるため、お金を払って新聞を読む人は(特に20-40代)どんどん少なくなってきています。
その流れで、折込チラシを目にする機会は少なくなってきていると言えます。
1つのご質問
ここで一つお伺いさせていただければと思いますが、皆様は最近チラシを読まれましたでしょうか。
実は20代の50%以上、30代〜60代の30%以上が、「ほとんどチラシは読まない」と言う調査結果があります。
(参照:若者の折込チラシ離れ? 主婦層からはまだまだ根強い人気(全国20〜60代の新聞を取っている男女691名 2017/08/21)
逆にインターネットを利用している人に関するデータを調べたところ、実に20代から50代まで90%以上の人がインターネットを使っていることがわかってきました。
(参照:総務省 平成30年版 情報通信白書)
つまり新聞やチラシは利用者が減少傾向にある一方で、インターネットを利用する人は急増しているということがわかります。
こちらに関しては、大体はそのような傾向があるのではないかと推測していた自分としても、新鮮な驚きがありました。
人がメディアと触れる時間は6.6時間
博報堂DIYメディアパートナーズの調査によれば、
「一人の人がメディア(テレビ・インターネット・雑誌・新聞など)に触れる時間は1日約6.6時間(396分)」(博報堂DYメディアパートナーズ「メディア定点調査2018」時系列分析より)
という結果が出ています。(詳しくは、以下のグラフをご覧ください。)
出典:博報堂DYメディアパートナーズ「メディア定点調査2018」時系列分析より
参考:①メディア総接触時間の時系列推移(1日あたり/週平均):東京地区
それではこのデータを基に、新聞を読んでいる人とインターネットを見ている人の時間を比較してみましょう。
新聞を読む時間:約12分
インターネットを見る時間:約200分
この客観的なデータを基に考えるとするならば、「広告の出稿先としてインターネットに広告を出した方が効果的である可能性は高い。」と考えても、決して不自然ではないと思います。
さらにこれをパーセンテージに直せば、
「一日のうちに新聞が読まれる時間は、メディア接触全体の約3%」
「一日のうちにインターネットが使われる時間は、メディア接触全体の約50%」
であることがわかります。
これだけの圧倒的な差が、折込チラシとインターネットの間には生まれているのです。
これが、現在チラシの効果が薄くなって来ている理由の一つであると推測しております。
注意点
ここであえて書かせていただきたいのは、「チラシなどの紙媒体はもう効果が出ないから、インターネット広告に切り替えましょう」とお伝えしたいわけではない。ということです。
先述致しました通り、福島などの地方においてはまだ首都圏に比べればインターネットの利用者数は少なく、特に高齢者に対してインターネットで訴求を行うことは、かなり難しいことが予想されます。
大事なのは「自分たちのターゲットとする層に対して、どの広告手法を採用するか」ということです。
特にテレビCMなどはまだまだ地方において圧倒的な影響力を持っており、紙媒体や交通広告も一定数の効果は期待できると考えています。
冷静な視点と判断で、最適な広告手法を選択することが大事であると言えます。
インターネット広告では何ができるのか。
さて、インターネット広告、ネット広告、web広告など、現在様々な呼び名がある中で、よく聞く声が
「ネット広告ってよくわからない」
「ネット広告ってなんか怪しい」といったものです。
※この辺りに関しては、「インターネット広告は怪しい!」とお思いの福島の皆様へという別記事にて、改めてご説明させていただいております。
ここで1から詳しくお話しするのも、かなりの長文となってしまいそうですので、ネット広告ができることを具体的にいくつか挙げていきたいと思います。
例えばこのような形で広告を出すことが可能となっております。
・お店から半径20km以内の人のスマホにだけ、広告が出せます。
・Youtube上にあなたの会社の動画やCMを流すことができます。
・「郡山 中古住宅」や「福島 転職」と検索した人にだけ、広告が出せます。
・Facebook上で福島県内に住んでいる40代男性にだけ、広告が出せます。
・あなたのサイトを訪れた人にだけ、バナー広告が出せます。
インターネット広告は、何よりその”絞り込み”に強みがあります。
年齢・性別・居住地はもちろんのこと、興味・関心・年収まで、御社がターゲットとする層に絞って、広告を出すことができるのです。
福島はまだまだ競合が少ない
現在、福島県内ではインターネット広告に力を入れている会社は非常に少ないと言えます。
(詳しくは地方のリスティング運用状況とは【福島県編】でもお伝えしておりますが、首都圏などと比較すれば、福島の企業が出稿しているケースはまだまだ少ない状況です。)
それは逆に言えば「競合が少ない」つまりは「スタートダッシュできる可能性が高い」とも言い換えることができます。
折込チラシやテレビに使っている広告予算を、まずはいくらかインターネットへ投下することで、その新たな可能性を試すことができます。
(もちろん、御社がターゲットとする層に対して、どの媒体が一番効果が高いかについてあらかじめ考えておくことは必要不可欠です。高齢者層などの場合は紙媒体での訴求の方が効果が高い可能性もあります。)
是非この機会に、その新たな可能性を試していただければ幸いです。
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